客に魔法かけるサロン
美容師の松浦美穂さんの手にかかれば、「昨日とは違う自分」になれます。歌手の木村カエラさんもその虜になりました。女性なのか男の子っぽいのかよくわからない中性的なヘア。
でも髪型を変えるのにこだわっているから、と松浦さんをご指名します。最後にちょっとだけはさみを入れてふわっとてっぺんにふわっと空気を入れます。横から見ると立体になります
女優もモデルからもご指名の美容師 松浦美穂さん
女優の黒木華(はる)さん。もともと直毛ですが天然パーマの役柄でもそのヘアスタイルをお任せしました。
女優のりょうさんも行ってきます。ちょうどドラマ終わりのタイミングでいらっしゃいました。マッシュルームとボブの間で作っています。
歌手の UA さん。 やっぱりこのカットの才能を絶賛しています。
東京渋谷のTWIGGYはナチュラルがテーマのヘアサロン
テレビに出たことはないけどその裏方を努めてきました。そのヘアスタイルに対する情熱は誰にも負けません。東京渋谷のTWIGGY カリスマ美容師がいるとは思えない地味な看板ですが、中は広くてナチュラルな雰囲気、オシャレな雰囲気です。電力は自然エネルギーにこだわっていて緑も多いです。
立体感は全て計算ずく
モデルのヨンアさん。すごく変わったと話題になっています。
今月35歳になるからかっこよくなりたい
ということです。結構大胆な提案もしますが、「そうして」と 言わせる自信があります。イメージが固まったら躊躇はせずにハサミをどんどん入れていきます。思い切ってショートになっています。後ろの立体感は算数でやっています。「どこに骨があるかを考えてどこをカットするかを決めていきます」ということなんですよね。そりゃそうです。人形の頭で100回練習してもこんなふうにはなりません。やっぱり頭蓋骨の頭の形がみんな違いますよね。この「頭の形」を元に数式を考えて、頭の立体感を作って行きます。
ただ単に毛先を作るだけではなく、「その毛がどういう方向に流れるか」を計算して作っていきます。とにかく一瞬のハサミさばき一本で、髪の毛に自分の意思をしっかりと伝えていきます。人気モデルさんのヘアを大胆に変えるってやっぱり勇気がいりますよね。
ヘアスタイリストさんがアレンジしやすいヘアスタイルに
さらに前髪の一部に大胆にハサミを入れていきます。こういったところをちょっと入れれば、「普段は隠すこともできるし、ヘアスタイリストさんによってはその短い部分を大胆に使うことで大きくイメージを変える」ことができます。モデルさんとしての仕事の幅が広がりますよね。
ちょっと変えるだけでかっこよくも可愛くもなれる。
帽子をかぶった時に「映える」髪型はある?
帽子のデザイナー石田さん。帽子をかぶった時に「映える」髪型をどう作っていくか?ということにもチャレンジしています。こんな論理だった松浦さんですが、「この日はこした方がいいな」という直感を大事にするようにしています。その直感部分を最初に攻めてから、他の細かい部分に手を入れていくということです。
休憩でリフレッシュすることも重要
サロンの屋上に屋上には緑の多いテラスがあってリラックスで風を受けながら休憩できます。ランチもここで食べます。若い頃はディスコに行ったり遊びまくっていた80年代。非常にお若く見えますが1960年代生まれ。母親も美容師でした1988年には結婚後、ロンドンに移住しました。技術を身につけるためですが、イギリスではお客さんの身長は非常に高くて、先輩と同じように切ろうとしても全く同じには切れないことに気づきました。
海外で自分の方法が必要なことに気づく
そこで自分の方法と理論を研究し、1990年にTWIGGYを一人でオープン。そして30年経って大きく成長しました。最近では「マスクをした時でもかっこよく見える楽な髪型」を考えています。
健康な髪は健康な食事から
84歳の女性にも魅力的なヘアスタイルを提案して自信を与えます。 休日は娘さんと犬の散歩。服の貸し借りもします。旦那さんはカメラマン。「健康な髪は健康な食事から」というのがモットーです。
ただし料理は旦那さんが上手に綺麗に行ってくれます。「バンバン行ってきなよ!」と言ってくれる旦那さん素敵ですよね。 お茶も入れてくれます。フットワークの軽い旦那さん。実際カメラマンてそうじゃないとすまないですよね。
モデルさんの髪を30cmもカット
髪の毛が長いのが印象的な水野夏美さん。お綺麗なのに1年前に出産をして、「長い髪を切りたい」と思っていたそうです。モデルになる前はスチュワーデス。 おでこを出しているのが印象的でしたが、松浦さんは「この眉毛を隠してみたい」というイメージが湧いたそうです。
撮影スタジオで出張してカットします。なんと30 CM カットします!!!
カットした後、表れた 「溢れ出る自信」
最初のハサミは水野さんに自ら入れてもらいました。こんな大きな決断があるからこそスタイリストさんも真剣になります。水野さんもじっと手を閉じお祈りをしているかのようです。大胆なショートカットボーイッシュででもものすごく似合っています。溢れる自信に圧倒されそうです。新しい自分に生まれ変わりました。切った髪は大切に保管します。ヘアドネーションにも長く携わっています。サロンオープンして30年 。記念の年にウィッグでサロンとしてのあり方メッセージを表現したいと考えています。
自然と調和しながら新しいスタイルを
那須高原でモデルにウィッグを被ってもらい、SNS などで発信していきます。モデルさんやバレエダンサーなど、さらにまたポーズやパフォーマンスに合わせてウィッグにもハサミを入れていきます。自然と調和しながら新しいスタイルを作っていきます。自然な感情を大事にしたい、感情のままに表現できるヘアスタイルを作っていきたいということです。完全にアートの世界ですが、とにかくスピードに圧倒されます。